Zabbixは、サーバーやネットワーク機器など、さまざまなIT環境を監視できます。
そこに、温度・湿度・漏水・照度・振動・電流・扉の開閉などを測定する無線IoTセンサーを追加することで、既存のZabbix環境から設備や建物の状態も監視できるようになります。
本ページでは、Zabbixの運用をそのまま活かしながら、物理環境のデータを取り込む方法として、MONNITソリューションとの連携による監視拡張構成をご紹介します。
(株式会社ワイドテックは、Zabbixインテグレーションプログラムに参加しており、連携用のテンプレートを提供しております。)
Zabbixは、IT監視において完成度の高いプラットフォーム
Zabbixは、サーバー・ネットワーク・仮想環境・アプリケーションなどを幅広くカバーできる、完成度の高い統合監視プラットフォームです。
多くの企業で標準的な監視基盤として採用され、安定した運用実績を積み重ねています。
Zabbixでは、サーバーやネットワーク機器だけでなく、さまざまな設備や環境情報を監視することができます。一方、機器の増設やレイアウト変更、監視対象の追加などに伴い、新たな場所に各種センサーを設置する必要が生じる場合があります。こうした場合、配線や電源の確保が難しい場所でも、電池で動作する無線IoTセンサーを後付けし、既存のZabbix環境から監視することができます。
この拡張の手段となるのが、MONNITソリューション(産業用ワイヤレスセンサー&管理プラットフォーム)です。
MONNITのセンサーは、温度・湿度・漏水・照度・振動・電流・扉の開閉などを測定できます。既存の監視環境を活用しながら、必要になった場所・対象へ柔軟にセンサーを追加できます。IT機器の監視に加えて、温度・湿度・漏水・照度・振動・電流・扉の開閉などのセンサーデータも、Zabbixの監視対象として扱うことができます。
「MONNIT」は、現場や環境の状態を可視化するIoTソリューション
MONNITは米国で開発された産業向けワイヤレスIoTセンサーで、日本市場向けに920MHz帯に対応したモデルを展開しています。
日本国内では株式会社ワイドテックが販売代理店として取り扱っています。
センサーは電池で動作し、イーサネットゲートウェイとの間を無線で通信します。
既設の設備や建物に比較的容易に後付けで設置できるため、これまで監視対象に含めていなかった場所の状態や追加・変更した設備などの環境情報を測定できます。
920MHz帯の特定小電力無線を採用しているため、無線局の免許・登録や電波使用料は不要です。
測定できる項目と、主な設置対象
| 測定項目 | 主な設置対象 |
|---|---|
| 温度 | サーバールーム、ラック内、ダクト内、制御盤の周辺 |
| 湿度 | サーバールーム、水冷設備周辺、ラック下、保管庫、地下設備 |
| 漏水 | 水冷設備近辺、空調機の下部、配管の周辺、床面 |
| 照度 | サーバールーム、無人拠点(照明の点灯状態の把握) |
| 振動 | 空調機、ポンプ、モーター、回転機器 |
| 電流・電圧 | 分電盤、装置の電源系統 |
| 扉の開閉 | ラックの扉、サーバールームの入口、倉庫の扉 |
特長は以下の通りです。
- 配線不要・電池駆動
- LPWA通信による長距離・低消費電力
- 設置場所の自由度が高く、レイアウト変更や後付けの導入に対応
- 既存設備を止めずに導入可能
ZabbixとMONNITソリューションの連携構成
MONNITソリューションの産業用ワイヤレスセンサーは、現場の温度・湿度・漏水・電源状態などのデータを収集し、ゲートウェイを経由してセンサー遠隔管理プラットフォームへ送信します。
そのデータをZabbixと連携させることで、IT監視と環境監視を管理できるようになります。
MONNITの測定値をZabbixへ取り込む構成は、次の2通りがあります。
構成A:Zabbixで直接監視する
センサー → ゲートウェイ → Zabbixサーバー
iMonnitを介さずに、Zabbixプラットフォーム上でMONNITデバイスの測定値を監視する構成です。監視の運用をZabbixに集約できます。なお、センサーの登録や動作設定はiMONNIT側で行います。
構成B:iMonnit(MONNIT専用のクラウド管理ツール)を経由する
センサー → ゲートウェイ → iMonnit(API)→ Zabbixサーバー
iMonnitで測定値の保存・画面表示・しきい値通知を行いつつ、Zabbixへも測定値を渡す構成です。iMonnitの画面や通知機能を併用する場合に使います。
| 構成要素 | 役割 |
|---|---|
| センサー | 測定値を、設定した間隔でゲートウェイへ無線送信します。電池で動作します。 |
| ゲートウェイ | 複数のセンサーから測定値を受信します。 |
| iMonnit | イーサネットゲートウェイとセンサーの登録・設定を行うクラウド管理ツールです。測定値の保存、画面表示、しきい値通知にも使用できます。 |
| Zabbix | MONNITの測定値を取得し管理します。 |
いずれの構成でも、既存のZabbixサーバーを入れ替える必要はありません。監視対象を追加する形で導入します。
Zabbix連携用テンプレートを提供しています
株式会社ワイドテックでは、ZabbixでMONNITの測定値を扱うためのテンプレートを提供しています。テンプレートを適用することで、監視項目(アイテム)およびトリガーを個別に作成する作業を省略できます。
提供条件や対応バージョンについては、「お問い合わせフォーム」よりお気軽にご連絡ください。
(画像:Zabbix連携用テンプレートを活用した管理画面)
既存Zabbix環境に「後付け」できます
ZabbixとMONNITソリューションを組み合わせた環境監視は、「新しい監視基盤を追加する」取り組みではなく、既存のZabbix運用をそのまま活かす拡張という位置づけになります。
MONNITソリューションのワイヤレスセンサーは、無線・電池駆動のため、次の特長があります。
- 有線センサーとは異なり、設置位置やレイアウトの自由度が高い
- LAN工事や大規模な配線変更が不要
- 電池駆動のため、新たに電源の確保が不要
- ダクト設置など、設置オプションが用意されている
- 小規模な検証から段階的に拡張できる
既存のZabbixユーザーにとっては、
「Zabbixを入れ替える」のではなく
「Zabbixを拡張する」
という選択肢として導入できます。
活用が考えられる場面
ZabbixとMONNITソリューションを組み合わせた環境監視は、さまざまな現場で活用が考えられます。
| 場面 | 測定の例 |
|---|---|
| サーバールーム/データセンター | 室温、ラック内温度、空調機や水冷機器周辺の漏水、ラックの扉の開閉 |
| 工場・製造現場 | 制御盤の周辺温度、装置の振動、分電盤の電流 |
| 無人拠点・倉庫 | 室温、扉の開閉、漏水、照明の点灯状態 |
| 小売・バックヤード | 冷蔵・冷凍設備の温度、保管エリアの温度・湿度 |
こうした課題をお持ちの方に向いた構成です
- ZabbixでIT監視はできているが、温度や漏水の監視を追加する必要がある
- サーバールームや工場のレイアウト変更にあわせて、環境監視の見直し、追加したい
- 監視ツールを増やさずに監視範囲を広げたい
- 無人拠点や遠隔地の状態を把握したい
Zabbixの運用を変えずに監視対象を拡張できる選択肢として、「MONNIT」との連携は現実的で導入しやすい構成です。
また、IT情報と環境情報を同じZabbix画面で確認できる点が高く評価されています。
まとめ
- ZabbixはIT監視の中核として運用を続けられます
- MONNITソリューションは現場・設備・環境の状態を継続的に測定します
- 両者を組み合わせることで、監視ツールを追加せずに監視の対象範囲を拡げられます
導入前にご確認いただきたい事項
- センサーとゲートウェイの間は、MONNIT独自の無線プロトコルを使用します。このため、他社製のゲートウェイは使用できません。
- Zabbix本体はオープンソースソフトウェアのため、ソフトウェア自体のライセンス費用は発生しません。構築および運用にかかる費用は別途必要です。
- 電池の寿命は、機種、送信間隔、設置環境によって変わります。
Zabbixの監視範囲拡張をご検討の方へ
現在お使いのZabbix環境に、温度・漏水・設備状態など、環境監視の追加が必要でしたら、お問い合わせください。連携構成、センサーの選定、テンプレートの提供条件までを含めてご案内します。
「まずは構成を知りたい」「自社環境で使えるか相談したい」
といった段階でも問題ありません。小規模な検証からの開始にも対応しています。
Zabbixを活かしたまま監視範囲を広げる方法について、ぜひお気軽にご相談ください。
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